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2015年07月04日

降臨・・・2

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研究の成果で、穴の出口を特定の時間、空間まで指定できるようになっている。
私は、場所の指定の為、その人物が写った写真を機械にセットした。
穴の扉が開き、中に吸い込まれる感覚で入っていく。
『あぁ、またこの感触。吐気がする。』

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穴の奥の光を抜けると、目の前に女がいた。
女はシャワーを浴びている。その艶めかしい体はいつ見ても心を揺さぶられる。
『菜緒子、なぜ私を導いたんだ。』
『“まこと”、私はほんとうの事が知りたいの』
『ほんとうの事って?』
『この町はアスから恐怖に怯えるわ。全ての関係者が震え上がるの。』
『何の事だ。何が始まるんだ。』
『あなたは気づいてるはず。』
『・・・・・・・・・』
『だって、非日常の感動が欲しいんでしょ?』
『もう始まってるのよ・・・・・あなたの最高の人生が』
  


Posted by タンクん at 15:23Comments(0)

2015年07月04日

祖業・・・1

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2013年11月
<相原 真>

私は菜緒子に導かれるまま、非日常を楽しんでいる。
会社の再起も順調に思われた。
リーマンショックも何とかやり過ごし、綱渡りではあるが、何とか過ごしている。
私としては、そのことも楽しんでいたのだが・・・
“菜緒子”は始まりを告げて去っていった。

『白井部長が辞めて何とかやってきたけど・・・・』
『そうだよな。げってんだったけど、やり手ではあったよな。』
『知ってるか? 部長がやってたあのサイト、関係者は大物が多かったってな。』
『大物?』
『なんでも、客は金融機関のお偉いさんばかりなんだって』
『・・・・・』
『それで、今回のリーマンの情報もいち早く察知してたらしいぞ』
『・・・・・』
『我社の社長も金持ってるはずだよなぁ~』

同僚の話に、私は直感的に“菜緒子”を感じとった。

菜緒子は誰にでもなれる。そして操れる。
菜緒子の能力があれば、何でもできる。
そう、菜緒子はそれを私に教えたかったのではないか?
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Posted by タンクん at 17:25Comments(0)