希望・・・2
『おはよう。』
『あぁ。おはよう。』
『先週休んでたから、もう元気なんじゃないか?』
『う~ん。でも何かだるくてねぇ』
私は残された疑問を解決する手段を考えていた。
『ところで、あの犯人は誰だった?、判ったんだろ?』
“相原 真”の事は言えない。
私はカルト集団の教祖が犯人と言うことで、なんとか彼の質問をかわし続けた。
『ふ~ん。やっぱりね。例の分裂したカルト集団ならありそうな話だね』
『で、動機は?』
『繰り返してるんだから、一過性ではないよね。』
その通りである。
“相原 真” が殺人を繰り返した動機は菜緒子に会いたかったから・・・・
“相原 真” にとって菜緒子は実在していた。脳裏に潜む者と知っていたとしても、
実像化した菜緒子に会えていたのだ。
私は“相原 真” に呼び出されていたのか?
操られていたのは実は私の方ではなかったのか?・・・・